元走り屋、株式会社ウインターハート斉藤良男の経歴
元湾岸最高速ランナーである当ブログ「カーネビ」の執筆者、株式会社ウインターハート斉藤良男について、走り屋としての経歴を紹介する。
90年代にバイクから走り屋としての人生がスタート
高校を卒業したのは90年代のことだが、走り屋に憧れ、卒業後すぐにバイクの免許を取りに行った。
当時の人気車種はネイキッドであり、当初はスポーツ系のバイクを購入する予定だったが、教習所でバイク事故で死亡したドキュメンタリーを見て思うところがあり、方針転換。
最初は400CCのアメリカンを買って、走り屋とは無縁ののんびりとしたバイクライフを送っていた。
しかし、仲間は走り屋仕様のネイキッドが多く、徐々に走りに目覚め、しばらくするとFCRキャブレター仕様のネイキッドを所有する知人とバイクを交換することに。
最初はバイクから走り屋人生がスタートした。
先輩と一緒にバイクで峠・山・ダムなどを攻める
ネイキッドを手に入れてからは、服装もツナギを着て峠・山・ダムなど、人気がないところへ出向き、先輩と一緒にローリング族!?のように走りまくった。
走り屋としてのルールやマナーはこのときに養われたと言ってよい。
しかし、峠のコーナーで転倒して反対車線に投げ出され危険な目にあったことや、以下のような日常ユースでの不便を感じるようになり、徐々にバイクへの熱が冷める。
- 風・雨・暑い・寒いなど天候の影響を100%受ける
- 荷物がほとんど積めない
- 人が後ろに1名しか乗れない
- ヘルメットで髪の毛がペタンコになる
そして、バイクでの走り屋は卒業し、車へ転向することになった。
傷だらけの安いS13シルビアを中古車で購入して車での走り屋へ
バイクでの走り屋を卒業後、4輪の入門用に人気だった傷だらけの安いS13シルビアを中古車で購入し、ここから車での走り屋人生がスタートした。
ボロイ車だったので傷の心配をせずに練習車として割り切って走れたことは運転の上達においてメリットだった。
このシルビアを手に入れてからはバイクでの走り屋時代と同じように、山に峠に公道に昼間も夜中も走りまくった。
大学の講義以外の全ての時間は、バイトをするかどこかしら走りに行っていた。
しかし、このシルビアはターボではなかったため、たったの135psしかない。
MTではあるが、馬力的には普通のファミリーカーと同程度だ。
峠ではバイクはもちろん、全グレードがターボの180SXなんかにも全然かなわない。
NAなので比較的燃費はよく、維持費が安かったのはよかったが、走り屋の車としては明らかに役不足であった。
80スープラでゼロヨンや首都高の走り屋に転向
学校を卒業して社会人になると、すぐに80スープラを購入した。
S13シルビアの経験から、走り屋として本格的に走るには、NAでは明らかにパワーが足りていないと実感し、今度はターボグレードのRZ-Sを選択した。
80スープラもブーストアップではゼロヨンで勝てない
80スープラを買って真っ先に始めたことはゼロヨンである。
千葉県内にはかなりレベルの高いストリートゼロヨンのスポットがあると聞いたことがあった。
ネットなどで検索してもヒットしないので場所はわからなかったが、あるとき場所を突き止めて行くことができた。
そこでは衝撃の光景を目の当たりにした。
S30Zなどの多くの旧車がかなりレベルの高いゼロヨンを繰り広げていたのだ。
雑誌に取り上げられるような次元の人たちだった。
俺の乗っていたブーストアップの80スープラでは歯が立たないレベルであるが、同レベルのマシンを見つけてはバトルしたものである。
しかし、このゼロヨンスポットにおいては、ブーストアップで400ps程度のスープラでは勝負になる相手はあまり見つからず、次第に足が遠のくようになった。
首都高での走り屋時代
首都高ではゼロヨンと違い、さほどパワーがなくても勝負ができるので走り屋の車種も実にさまざまであった。
- ランサーエボリューション
- シビック
- シルビア
- RX-7
- スカイラインGTR
- Z32
- インテグラタイプR
- インプレッサWRX
- 180SX
- アルトワークス
- ソアラ
- MR2
首都高には本物の走り屋からただのギャラリーまで、多くの車種や人が混在していた。
400psのスープラでも十分に走れるステージであり、テクニックによっては中排気量のマシンが大排気量のマシンをカモることも可能であった。
ここで毎週末のように走りまくった。
首都高走り屋時代に遭遇した事故
首都高を走っている走り屋はテクニックのレベルも様々であるため、運転技術が未熟な者が事故を起こすこともあった。
単独事故ならまだしも、他の車やバイクを巻き込んだ高速道路での事故は最悪である。
死亡事故であっても、走り屋が引き起こした事故は保険がおりる保証はない。
走り屋人生の絶頂期!650psに改造したR33GTRで湾岸最高速の世界へ
首都高を走っているうちに、より速度レンジの高い湾岸最高速に興味を持ち、スープラを手放してR33GTRの中古車を購入。
直ちにT78-33Dタービンを装着して湾岸最高速仕様にチューニングした結果、MAXパワー650p馬力というマシンに仕上がった。
ここから走り屋人生の絶頂期を迎える。
なお、このGTRは各種チューニング雑誌から取材を受け、何度か雑誌に掲載されたことがある(下記はGTRマガジンに掲載された実際の写真)。
このGTRでは湾岸で多くのバトルを繰り広げて様々な出来事があったが、その内容は私が運営している別のブログ「新型車・中古車情報館」において詳しく紹介している。
具体的には以下のような内容だ。
- 土曜深夜27時のバトル
- 湾岸を走っているチューニングカーはどんな車種か
- ブラックバードのポルシェターボは実在した
- ライバルは80スープラ
- 外車が煽ってくることがある
- ランボルギーニディアブロクラスは余裕でぶっちぎる
- 湾岸で出会った最も速い車
- 最後のバトル~湾岸で散る
上記の他、GTRマガジンからインタビューを受けて実際に掲載された記事も画像でアップしている。
興味のある方は、「新型車・中古車情報館」と検索してヒットしたブログに入った後、メニューの中にある「スカイラインGTR」から閲覧できます。
ECR33スカイラインで走り屋からドリフターに転向
湾岸最高速ランナーを卒業した後は、走り屋からドリフターに転向した(ドリフターに転向した経緯は「新型車・中古車情報館」に説明あり)。
ドリフトはとにかくタイヤ代にお金がかかる。
トップドリフターと言われたのむけんは月のタイヤ代が30万円とのことだ。
私のタイヤ代も月に数万円はかかっていたため、お金を節約するためにタイヤ屋と仲良くなって廃タイヤを無料で手に入れることを思いついて実践した。
ドリフトは速度域が低いため、初心者がマシンを操る練習をするのには向いているからおすすめだ。
現在は中古車価格が高騰し、走り屋は絶滅寸前
現在、走り屋が乗る中古車の価格は昔よりも高騰している。
R32スカイラインGTRの中古車の場合、2000年代前半頃は100万円以下で購入できる車両も珍しくなかった。
それが、現在では数倍に跳ね上がっている。
サラリーマンの収入は減り続けており、中古車であってもスポーツカーを購入して改造し、維持していくのは困難な時代になった。
今思えば、私が走り屋だった時代は恵まれていたと感じる。
以上、当ブログ「カーネビ」執筆者斉藤良男の走り屋時代の経歴かなり大雑把にまとめたが、前述した「新型車・中古車情報館」では、執筆者情報として主に湾岸最高速ランナー時代の出来事を詳しく述べているので、昔の走り屋に興味があったら検索してみてください。
昔、走り屋だったときによく聞かれたこと
走り屋だった昔、よく聞かれた質問に回答します。
昔の話なので、今とは異なっている内容もあるかもしれません。
走り屋狩りというのはいるんですか
走り屋狩りはいますね、遭遇したことあります(ドリフト・ゼロヨンスポットに出没します)。
「新型車・中古車情報館」の執筆者紹介のところでも走り屋時代に遭遇した走り屋狩りについて書いていますが、鉄パイプを持っていきなり襲い掛かって来たりします。
目的や正体が不明で本当に怖いです。
対策もなく、下手に応戦しても返り討ちに合うだけなので、走り屋狩りが来たら逃げるしかありません。
当時、大垂水峠なんかでよく出没すると聞きました。
漫画のモデルになったミッドナイトという名前の走り屋チームは実在する?
ミッドナイトという名前のチームは実在します。
湾岸最高速をやっているチームで、車には「midnight」とチーム名の書かれたステッカーが貼ってあります。
なお、漫画「湾岸ミッドナイト」のブラックバードは、ミッドナイトの会長であった吉田栄一氏が所有していたポルシェがモチーフになっています。
伝説の走り屋と呼ばれたこの人物ですね。
ミッドナイト吉田会長
彼は、東京都江東区東雲において、ポルシェをはじめとした外車を販売する自動車販売店「ミッドナイトインターナショナル」を経営していました。
しかし、2018年、2019年と連続して外車販売の巨額詐欺で逮捕され、残念な晩年になってしまいました(逮捕の時はテレビでも放送されました)。
- 2018年の詐欺
ポルシェの限定車『ポルシェ918』を売ると言って8500万円をだまし取る - 2019年の詐欺
世界500台の限定車『ラ・フェラーリ』を売ると言って、2億5千万円をだまし取る
かつてスーパーカーへの愛を体現した男は、その幻影を売る犯罪者に成り果てていた。
警視庁麻布署は5月9日、イタリアの高級外車「フェラーリ」の限定車を販売すると偽り、計約2億5000万円を騙し取ったとして、元カーディーラーの吉田栄一容疑者(57)ら2人の男を逮捕した。警視庁担当記者がその顛末を語る。「吉田らはモナコの50代資産家男性に、世界で500台しかない『ラ・フェラーリ』を『特別なルートで仕入れることができる』と嘘をつき、16年までに4回にわたり代金を受け取った。
しかし、2年経っても納品されないので男性が不審に思い、同署に相談していました。吉田は18年にもポルシェの限定車『ポルシェ918』を売ると言って、8500万円をだまし取った疑いでも起訴されています」ラ・フェラーリはフェラーリ初のハイブリッド車で、現在は3~4億円で取引されるマニア垂涎(すいぜん)の車だ。ポルシェ918も同様で、素人がおいそれと入手できるものではない。
だが、吉田には「特別なルート」があると思わせるだけの経歴が備わっていた。吉田は“伝説の走り屋”として知られるカリスマだった
「吉田は『伝説の走り屋』として、カーマニアの間では知らない者のいない存在でした。高速道路などの公道で2、300キロのスピードを出して競い合うカーレースが一部で熱狂を集めていた70~80年代に、自らチームを率いて参戦していた。ポルシェの本部に何度も改造を依頼してブラッシュアップしたという、小豆色の独特のカラーリングが施された愛車『ポルシェ911』は特に語り草で、ミニカーで再現されて販売されたほどです」(同前)吉田は車雑誌のインタビューなどにもよく登場していたが、露出は活字に止まらない。公道でのカーレースを描いた累計1700万部超の人気漫画「湾岸ミッドナイト」にも登場。主人公のライバルが乗る黒いポルシェ「ブラックバード」のモデルが吉田のポルシェだったという。
だが、そのカリスマをもってしても“スーパーカー冬の時代”は乗り切れなかった。捜査関係者は「金は業績不振だった事業の借金返済に充てていたようだ」と語る。
詐欺の件は、下記のまとめサイトにも載っています(私のツイートも引用されている)。
https://iine-matome.work/yoshida_eiichi/
伝説とも言える日本一有名な湾岸最高速ランナーだっただけに、これには驚きました。
小耳にはさんだ話では、筋の良くないところからも借りていたようです。
車にステッカーを貼らないのはなぜ
バイクに乗っていた時は貼っていましたけど、車にステッカーはほとんど貼らなかったです。
ステッカーが少ないほうが好きというか、ごちゃごちゃ貼っている車はカッコいいとは思わないので。
チームでドリフトやっている人はステッカーを制作してお揃いのを貼っていたりしますよね。
走り屋が集まるスポット・聖地はどこにあるの
走り屋に人気のスポット(聖地)は関東・関西など日本中あちこちにありますが、山や峠で言えば以下が有名ですね。
- 六甲山
- 竜王峠
- ヤビツ峠
- 野呂山
- 布目ダム
- 塩見峠
群馬県に多かった印象があります。
最高速に傾倒していた私からすると、走り屋のスポット・聖地と言えば大黒パーキングですね。
走り屋ってダサいし迷惑だと思いませんか
確かに、峠などを走る車やバイクは近所迷惑になるでしょうねえ。
音だけやたらでかくて遅い車は走り屋から見てもダサいと感じます。
峠でダサいと言われていたのは、以下のような人ですね。
- ダサい車
ほぼノーマルだけどステッカーだけを数十枚も張り付けている車 - ダサい服装
サンダル・短パン - ダサいバイク
新聞配達の途中にスーパーカブで走る
その他(ホイールや映画など)
- 走り屋に向いているホイールは何
- ヴォルクレーシングのTE37ですね。
このホイールは軽いし、強度があって走り屋に人気がありました。 - 事故で亡くなったりする人もいるんですか
- いますよ。某有名湾岸最高速チームのトップランナーも事故で亡くなりました。
この事故については、私の会社の自己紹介のページ株式会社ウインターハートで述べています(閲覧注意!実際の死亡事故車両の画像あり)
- エンジンオイルは何を使っていましたか
- オメガです。
- 走り屋の映画ってありますか
- 「湾岸最速バトル-スカイライン伝説」という映画があります。
- 走り屋をやめたのはなぜですか
- 家を買ったり、子供ができたりしてお金がかかるようになったからです。
結婚して子供ができたりするタイミングで引退してやめる人が多いです。 - 走り屋は女の子にモテるんですか?
- 経験的に、ほとんど関係ないと思います。
モテる人は軽自動車でもモテますし、GTRに乗っていてもモテない人もいます。 - 走り屋になりたいんですけど、練習用におすすめの中古車ってありますか
- 最初は安い中古車で十分です。
オートマよりはMTの方がよいですから、50万以下の車を買って練習すると良いでしょう。
車の基本的な挙動を覚えるにはFRがいいですね。 - 走り屋の人って、どんな職業・仕事をしているんですか
- 普通のサラリーマンから会社経営、ドライバーまで幅広くいます。
- 走り屋に人気の車ってどんな車種ですか
- ランエボ、RX-7、RX-8、ワンエイティ、86、スープラ、GTRなどです。
- 給料・年収が少ないのですが、お金はかかりますか
- かなりかかりますよ。
チューニング代、ガソリン代、タイヤなどの消耗品代等、普通の車よりはるかに出費が多いです。
私は、会社に入ってからも休みの日にバイトしていました。 - これまでどれくらい車にお金を使いましたか
- 詳しく計算はしていないですが、車両代、チューニング費用、ガソリン代、維持費等を合計すると、新築一戸建て住宅が買える金額になると思います。
- 軽やコンパクトカーでも走り屋になれますか
- 軽の人もいましたよ。
軽で言えばアルトワークスやカプチーノ、コンパクトカーではシビックとかロードスターみたいな車ですね。
絶対的な速さは劣るものの、運転する楽しさはあると思います。 - 最高速をやっていて警察に捕まったことはありますか
- あります。
湾岸最高速をやっている最中、かなりの速度がでているときに捕獲されました。公にする話ではないので、別のブログにこの時の話を掲載しています(期間限定。いずれ削除します)。
最高速でつかまると、どういう結末を迎えることになるのか興味がある人は「新型車・中古車情報館」と検索してください。
メニューから「スカイラインGTR」を選択して閲覧できるページに入ると、目的のページへたどり着く検索キーワードを載せています。
悲惨です。